さまざまな業界で人手不足が問題になっている昨今、企業の採用活動が活発化する一方で採用リソース不足に悩むケースも少なくありません。ここでは、採用リソースの不足によって起こる問題や解決方法を紹介します。
どんな業務でも定期的な振り返りによってブラッシュアップされ、クオリティを高めていくものです。しかし、リソース不足に陥るとそれができなくなります。
多くの企業において、人事担当者は従来の採用活動に加え、新たな採用手法の導入にも取り組んでいます。そのような中で業務の振り返りができないと、採用手法の見直しや修正もままなりません。歩留まりの向上や応募者の増加を目指してもできなくなってしまうのです。
上記のようにリソース不足によって振り返りができないことで、採用業務のクオリティを高めることが困難になります。担当者が採用以外の業務も兼任していると、採用活動に手が回らなくなってクオリティの低下をきたすこともあります。
結果として、何とか母集団の形成ができたとしても求める人材の応募数が確保できない、採用してもミスマッチによってすぐ退職してしまうなど、負のスパイラルに陥る可能性が高くなってしまいます。
採用担当者の業務は多岐にわたり、特に学生の採用活動が解禁される時期は多忙を極めます。残業も当たり前になり、担当者によってはストレスや体調不良で出勤できなくなるというケースも少なくありません。その結果、さらなるリソース不足に陥ってしまうのです。
採用業務を外注することを「採用アウトソーシング(RPO)」といいます。専門の業者に採用業務を依頼することで自社のリソース不足を解消し、本来力を入れるべきコア業務にリソースを配分できます。
その導入に際しては、最初にノンコア業務から外注してみるのがおすすめです。ノンコア業務とは、求職者からの問い合わせ対応や面接日程の調整、就職説明会の準備・実行などが挙げられます。まずは外注できる業務がないか整理してみましょう。
採用管理システムを導入すると、応募者の情報や選考状況など、採用に関する情報を一元的に管理できるようになります。データ分析作業の効率化はもちろん、応募者へメールを自動送信することもできるので、作業の抜け漏れが起きないように採用業務を組み立てられます。
こうしたシステムがなければ業務が煩雑になり、入力ミスなどの可能性も高くなります。業務をシンプルに、そして人為ミスを防止する意味でも、採用管理システムを導入するのは非常に有効です。
人的資源やノウハウなどの採用リソースがない状態を放置しておくのは危険です。どんな業種であっても人材は企業の基本ですから、採用リソース不足には早急な対応が必要です。RPOや採用管理システムの導入も視野に入れながら、自社の採用体制強化に努めましょう。